2025/03/05 旭町を元気に

交通空白地のこれから~旭サポートカー事業~

高齢者の移動支援を考える 旭サポートカー事業

サポートカーのボランティア運転手をしているとき「亀岡駅北口から旭町へのバスが少なすぎて、京都から帰るのが大変」そんな声を耳にしました。

実際にバスの運行状況を確認すると、朝6時45分から6時54分の間に旭町内のバス停から亀岡駅北口へ向かうバスがあります。しかし、その次のバスは約1時間後、さらにその次は3時間後と、運行間隔がかなり空いていることがわかりました。

普段、車を利用している私たちにとっては驚くような間隔の空きようです。

高齢になったときの移動手段は?

今は自分で車を運転できていますが、もし高齢になって運転が難しくなったら、外出はどうなるでしょうか?そんな不安が頭をよぎります。

こうした課題に対応するため、現在「旭サポートカー事業」を行っています。

令和7年1月現在の利用者数は延べ450人です。これだけの方が利用されているということは、バスの運行本数の少なさとバス停までの距離が影響していると同時に、人と人との交流の場としても機能しているのではないでしょうか。

しかし、この事業にも様々な課題があります。

  • 利用者の固定化
  • 運転手の確保(特に若者)
  • 資金面の問題

一つ目に、運転手の確保は重要な課題です。現在の運転手が高齢になり、いずれは利用する立場になったとき、この事業は続けられるのでしょうか?若い世代にも運転手として参加してもらい、事業を継続させることが不可欠です。

この取り組みが旭町の活性化につながり、世代を超えた「縦のつながり」を生むことが、地域の未来にとって最も大切なことだと考えます。「旭 夢絵巻」の実現の一歩でもあると思います。

旭サポートカー事業の現状

現在、旭サポートカー事業は以下の曜日・地域で運行しています。

  • 火曜日:美濃田、杉
  • 水曜日:山階、印地

利用者からは、
*『助かっている、年金生活で切り詰めるところは食費しかない。できるだけ安い食品を自分で選びたい』
*『タクシーだと料金が高くて使えない』
*『買い物に行くことで同年代の人と話し、色々な情報が聞けたりする、また次の約束ができ楽しみが増える』

といった喜びの声が寄せられています。

【買い物】だけの目的ではなく、そこから生まれるコミュ二ケーションが楽しみになり、元気のもとになっていっているように思います。

この事業は、もはや「なくてはならない存在」になりつつあります。

高齢者の「キョウヨウ」「キョウイク」とは?

高齢者が元気に暮らすために、こんな言葉があります。

「キョウヨウ」

*今日は用事がある。

「キョウイク」

*今日は行くところがある。

これが、高齢者のフレイル(※身体や認知機能の衰え)予防につながります。移動手段があることで、日々の生活に目的が生まれ、地域全体の活力も高まるのです。

旭町が、高齢者にとって「元気に暮らせる街」であり続けるために――。
高齢者移動支援「旭サポートカー事業」を、町の未来を支える“目玉”として、これからも前に進めていきたいと考えています。

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