2024/10/22 町日記
地域の輪から人の絆へ ~地域の居場所づくり~
ある時、テレビで「地域のコミュニティを作り、年齢を問わず誰もが集まれる居場所づくり」をテーマにした番組を見ました。
番組では、地域の公民館を活用した「子ども食堂」の取り組みが紹介されていました。そこでは高齢者や子ども、若者が一緒に集まり、地元で収穫された野菜やお米を使った料理を楽しみながら交流します。遊びや歴史について学ぶ時間も設けられ、お互いの世代が自然に関わりを持てる場です。
【亀岡市旭町 美濃田区公民館】
つながりと信頼の輪
このような活動の重要な目的は、ただ食事を提供するだけでなく、地域のつながりを広げ、「いつでも相談できる関係」を築くことにあります。地元に「誰かに話を聞いてもらえる安心感」が生まれ、一人ではないと感じられることが、地域の絆を深め、活性化のきっかけになるのです。
私自身も、以前「住民の居場所づくり~コミュニケーションの場~」という記事を書いたことを思い出しました。その中で「子どもから高齢者まで、誰でも気軽に訪れることができる憩いの場があればいい」と提案したことがあります。
【亀岡市旭町 杉区公民館】
公民館の現状と課題
各地の公民館は現在、次のようにさまざまな目的で使われています。
- 総会や役員会
- 有志によるカラオケ会
- 老人会の集まり
- JA女性部の活動 など
【亀岡市旭町 山階区公民館】
ただし、特に高齢者にとって「ふらっと立ち寄って誰かに会える」ような場所にはなっていないのが現状です。また、子どもたちの遊び場としても十分に機能しているとは言えず、高齢者と子どもが自然に触れ合う機会が限られています。
【亀岡市旭町 印地区公民館】
ぶらっと立ち寄れる場所を目指して
「ぶらっとくつろげる場所」から始まる交流は、やがて「みんなの憩いの場」へと発展します。そして、そこから第二の家族や学校のような心地よい関係が生まれるでしょう。
特に旭町では高齢化が進んでおり、世代を超えた関わりが、お互いの話し相手や生きがいを見つけるきっかけになると感じます。人との関係は、年齢を問わず大切です。
課題を乗り越えるために
とはいえ、こうした取り組みには多くの人手が必要です。「やりたいけれどどうすればよいか?」という悩みも多いでしょう。一歩ずつ進んでいけば、いつか理想の居場所が実現できるかもしれません。そしてその過程で、地域全体が活性化し、人と人のつながりが生まれるのではないでしょうか。
世代間交流の再開を目指して
以前は各地区で「世代間交流ふれあいの集い」として、小学生と高齢者の交流会が行われていました。しかし、コロナ禍の影響で現在は形を変えて行われているところもあります。こうした世代間交流を、公民館を月に1回解放するなどの形で再開できれば、「今日は行ってみよう」という気持ちが生まれ、新たな交流のきっかけになるでしょう。
おわりに
もちろん、さまざまな考え方や課題もありますが、まずは小さな一歩から始めることが大切です。この「世代間交流ふれあいの集い」をきっかけに、地域の憩いの場が広がっていけたら素晴らしいですね。
一つ一つの地域の輪が広がり、人の絆が強まる旭町を心から願っています。