2022/09/27 町日記

機械化・IT化が進む今 稲木(いなき)を活用しての農業

過日、住民の方から「稲木を使って天日干しをしている方がいるよ。今時、珍しい風景やから紹介したらどうや?」と情報をいただき、早速、21日台風14号が過ぎた次の日の夕方に稲木をされている杉区の川勝 厚司さんを取材させて頂きました。

 毎年5aの面積で「マンゲツ餅」を30㎏約7袋稲木を利用して作っているとのこと。15mほどの稲木が2本、これぞ厚司さんの性格が表れているほどまっすぐに、そしてズレもなくとても丁寧にもち米が掛けてあります。

周りの田の景色との違いに思わず見とれると同時に、疑問が色々湧いてきました。

今の機械化・自動化された時代に、なぜこのような手間のかかる稲木を活用されるのか? 疑問をぶつけてみました。

厚司さんは淡々と「母親が農業をしていたころから、マンゲツ餅は、天日干しで作ってきたのを20年以上続けているだけや」と、さらに「もち米だけでなく、その藁を必要とする京都市内の神社がある。その神社から今年もしめ縄にするのでよろしくと頼まれ、このような稲木を活用しているのや」と、はにかみながら答えていただきました。お付き合いを大切にされていることがひしひしと伝わってきました。

今回台風14号が接近していたこともあって倒れることを心配して根本をしっかりと止めてありました。バインダーも初めての給料で購入したものをいまだに使用していると聞き驚きました。この作業に2日間もかかったそうです。

これからも稲木を活用したもち米作りを、周りの期待に応えながら続けていっていただきたいし、応援したい気持ちになりました。

昔の旭町の田園風景の一端を見た気がしました。これからも農業にかける思いを大事にして取り組んでいただきたいと願い、稲木のある田を後にしました。川勝 厚司さん、これからも長く続けてください、丁寧な対応ありがとうございました。

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