2026/10/23 旭町を元気に

更生保護女性会 人を支える大きな力

― 見えないところで、誰かの一歩を支える ―

「誰かに誘われて」から始まった活動

更生保護女性会をご存じでしょうか。犯罪や非行の未然防止、青少年の健全育成、そして犯罪をした人や非行のある少年の立ち直りを支援する全国にあるボランティア団体です。

今回、川東地区でも活動されている亀岡地区更生保護女性会(主に旭町の方)の皆さんにお話を伺いました。現在旭町では5人の方が活動されています。

亀岡での活動は、1958年(昭和33年)に初めて女性の保護司が誕生したことをきっかけに、寺庭夫人を中心とした援助活動から始まりました。2004年(平成16年)に更生保護女性会となり、令和7年度には17の支部、会員154人が活動されています。

入会のきっかけを尋ねると、皆さんに共通していた答えは「誰かに誘われて」でした。初めは活動内容をよく知らず、「まあ、参加してみようか」という気持ちで始められた方も多かったそうです。

活動には、商品の購入などを通じて更生保護施設を支援する取り組みもあります。活動内容が十分に知られていないため、「物を買うだけなのかな」と思われることもあるそうです。それでも、少しでも誰かの力になれたらという思いで、皆さんは活動を続けておられます。

心のこもった「おふくろの味」

活動の中で、私が特に印象に残ったのは、京都府内の更生保護女性会が当番活動として、更生保護施設などを訪問し、夕食を作って届ける取り組みです。

施設で生活する方々に、心のこもった料理を食べてもらいたい。家庭の温かさを感じる「おふくろの味」を届けたい。そんな思いから始まったそうです。

誰かが自分のために料理を作ってくれる。その温かさは、食事だけでなく、人とのつながりを感じる機会にもなるのではないでしょうか。社会復帰に向けて歩み始める人たちにとって、「自分を気にかけてくれる人がいる」という思いが、前に進む力になるのだと感じました。

そのほか、「社会を明るくする運動」に協賛したビスケットの販売や、関係団体との合同研修会なども行われています。地域でのミニ集会、小中学校との連携、登下校時の声かけや見守りなど、活動は多岐にわたります。

「僕、この更生保護女性会に大変お世話になったんやで」

取材の中で、特に心に残ったエピソードがあります。

あるイベントで、更生保護女性会のブースに若い男女が訪れました。そのとき、男性が一緒にいた女性に向かって、こう話したそうです。

「僕、この更生保護女性会に大変お世話になったんやで」

その言葉を聞いた女性会の方は、とてもうれしくなったと話してくださいました。

「私たちは、これといって直接何かをしたわけではありません。でも、募金やいろいろな支援を通じて、少しでもお役に立てていたのかなと思うと、うれしくなりました」

自分たちの活動が誰かの心に残り、年月を経て「お世話になった」という言葉になって返ってきたのです。活動の成果は、いつも目に見えるとは限りません。だからこそ、この一言は、皆さんにとって何よりもうれしい出来事だったのではないでしょうか。

川東地区から、もっと多くの人へ

川東地区でも、会員同士の交流や活動紹介の準備が進められてきました。コロナ禍の前には、各町の文化祭などで更生保護女性会を紹介しようと、模造紙を使った展示を準備されていました。しかし、新型コロナウイルスの感染拡大により、発表の機会を失ってしまったそうです。

そのお話を聞き、私は「来年度の旭町秋FESTAで紹介ブースを設け、多くの人に活動を知ってもらえたら」と思いました。子どもたちも楽しめるゲームなどを取り入れれば、幅広い世代が関心を持つきっかけになるかもしれません。

まずは知ってもらうこと。そして、できることから協力する人が一人でも増えること。それが、地域全体で人を支える力につながるのではないでしょうか。

目に見えない支えが、人を前に進ませる

今回の取材を通して、改めて感じたことがあります。それは、人を支える力は、必ずしも目に見える形をしているとは限らないということです。

募金や食事づくり、見守り、声かけ。一つひとつは小さな活動かもしれません。しかし、その積み重ねが誰かの心を温め、立ち直ろうとする人の背中をそっと押しているのです。

あの若い男性の「僕、この更生保護女性会に大変お世話になったんやで」という言葉は、目には見えにくい支援が、確かに誰かの心に届いていたことを教えてくれました。

私たちの地域にも、陰で誰かを支えている人たちがたくさんおられます。その支えがあるからこそ、安心して暮らせるのかもしれません。 更生保護女性会の皆さんの活動を、もっと多くの人に知ってもらいたい。そして、互いに心を寄せ合い、支え合える地域をつくっていきたいと思います。

0
スポンサーリンク

お気軽にコメントしてくださいね。